今年もべったら市がやってきた。2018年は、10月19日(金)と20日(土)という最高のカレンダーの巡り合わせ。必ず19日と20日に行われるから、この二日間の曜日は重要なのです。今年は、金曜日の夜と土曜日の昼間の二日間に渡り、べったら市を楽しみました。
べったら市の場所
べったら市は、宝田恵比寿神社を中心とした日本橋本町、大伝馬町と、椙森神社を中心とした堀留町、人形町近辺をつなぐ通りで開催されています。屋台の数は、おおよそ500店!
べったら市の由来
お祭りの名前にもなっている”べったら漬”は、大根を麹と砂糖などで漬けたもので、見るからにベトベト。かつて、売り子がこの”べったら漬”を振り回して「べったりつくぞぉ、べったりつくぞぉ〜」と、恵比寿神社の参拝客の着物の袖に漬けていたことが由来とか。とんでもない奴らである。よくもまぁそんなことをして、買う人がいたものだ。
元来は、大伝馬町にある宝田恵比寿神社の門前において、10月20日に行われるえびす講(神無月=10月に出雲に赴かない恵比寿様を祀り、一年の感謝と五穀豊穣、大漁、商売繁盛を祈願する行事、またその集まり)のためのお供え物を売る屋台が並んだことに始まる。
一方で、堀留町にある椙森神社においても恵比寿様が祀られていて、どちらが発祥かは不明だが、氏子地域の人形町近辺から堀留町、大伝馬町から本町までの範囲で、二つの神社が同日に、屋台がシームレスにつながって開催されている。また、椙森神社の氏子地域では「椙森神社のべったら市」、宝田恵比寿神社の氏子地域では「宝田恵比寿神社のべったら市」と紹介されているようだ。事実、人形町に縁があるわたしは、べったら市は椙森神社の祭りであって、宝田恵比寿神社の名前すら、昨日に至るまで聞いたことが無かった。ここまで偉そうに説明しているが、宝田恵比寿神社のことは、実はここ数日の間にググって調べた知識だったりする。
椙森神社
俵藤太秀郷(=藤原秀郷)が平将門の乱の平定に赴く際に、ここで戦勝祈願をしたという伝承がある。従って、遅くとも西暦940年には創建されているから、とにかく古い。
しかし社殿はどれも歴史を感じさせることはなく、由緒書きを見なければその歴史はまったくわからない。過去に遷座したという話は聞かれず、調べてみると社殿は関東大震災で灰燼と化し、1931年に再建されていた。自然の猛威とはいえ、残念でならない。
19日の夜
所用があったので20時頃に到着したら、お目当ての品がことごとく売り切れ店仕舞い。べったら市の開催は、二日間ともに正午から21時まで。20時にのこのこ屋台に向かったわたしは、明日に備えて帰るしかなかった。
人形町の名店、おすすめ、限定
氏子地域である人形町には、行列ができる老舗や有名店が数多くある。その人形町から、例年出店しているおすすめのお店はこちら。
魚久と玉ひでは、べったら市だけの限定商品を販売しているから、嫌いじゃなければ次回は急ごう!
- 魚久(京粕漬け)
- 玉ひで(煮卵)
- 小春軒(串カツと海老フライ)
べったら漬
べったら漬は、どの屋台でも試食ができるようになっている。皮付き、皮なし、お店による違いを食べ比べてみてください。あるお店の店主は、「どのお店のべったら漬も味は変わらない。切った時の厚みによって感じ方が違うだけ。」と言っていたが、製造元が同じでも無い限り、そんなことは無いだろう。たっぷり試食させてもらったが、同じ味は無かったよ。
富くじ
江戸時代に富くじ(現代の宝くじ)が行われていたことから、参加者は氏子協賛者に限るが、初日の夜にくじ引きが行われる。20時にのこのこ足を運んだ悪運強いわたしは、A賞の商品券をゲット。これは、iPod miniをトイレに水没させた妻チャンへのプレゼントとなったのは、言うまでもない。
20日の昼間
案の定、土曜日ということで大混雑。しかし!お目当てのものは全てゲット。
魚久の粕漬け
玉ひでの煮卵
親子三代の連携プレーが光る、小春軒の串カツ。残念ながら、海老フライは早々に売り切れてしまった。
以上、昨年と全く同じ3点セット。
そして、祭りと言えばコレ!すももの水飴。歯に施しているクラウンが取れる恐怖と戦いながら、慎重に食べるのです!過去、浅草寺で2回も取れました。
妻チャンは、いつものモツ煮。
べったら市だというのに、試食ばっかりでひとつもべったら漬を買わずに二日間を終えた、わたし。漬物が嫌いでも、べったら漬や麹が嫌いでも楽しめる、そんなお祭りでした。
以上「日本橋堀留町・大伝馬町|べったら市2018の昼と夜」でした。最後までお読みいただきありがとうございました。
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