半年も前にチケットを取ったので、何月に開幕するのか、購入したチケットは何日のものだったかすら、忘れていました。
5月だったか、6月だっかのか。
平日だったかもしれないし、休日だったかもしれない。
イープラス(e+)で購入したチケットは、電子チケットなのね。
アプリをスマホにインストールして、ログインすると、6月23日(日)でした。
ピピンとは何者か
ブロードウェイミュージカルとは言え、「ピピン」とは随分とふざけた名前のミュージカルでした。
「ライオンキング」と「キャッツ」は、名前からして登場する役がわかるけど、ピピンとは?人間なのか?
始まってからわかりましたが、カール大帝の息子、「ピピン」だったんですね。
カール大帝の父が「小ピピン」、祖父が「中ピピン」、曾祖父が「大ピピン」。この名前、中学校の歴史の授業で聞きましたよね。
で、カール大帝の息子、大でも中でも小でもない、偉大な名前を継いだピピンがこのミュージカルの主役です。
でも、ミュージカル「ピピン」にとって、そんなことはどうでもよい。歴史を教える授業を始めたいのではなくって、充実した意義のある人生を探したい男が、観客に身をもってそれを伝える話しなのです!
城田優
ピピン役は、イケメン俳優の城田優さん。
さらけ出した白い上半身の輝きと、あまりの上手さにびっくりの歌。
東急シアターオーブの99%の観客席を埋めた女性たちに、充実した意義のある1日がどんなものであるか、身をもって伝えたと言っていい。
それほどの、拍手喝采、手拍子、スタンディングオベーションである。
正直に言うと、城田優さんのことを知らなかった芸能に疎いわたしだが、「ピピン」を観たことによって、よもや一生忘れることはあるまい。
終幕際の挨拶まで、まぶしい演技でした。
Crystal Kay(クリスタル・ケイ)
ファン間では、ケイちゃんではなくクリちゃんと呼ばれている、Crystal Kayさん。
実は、わたしたち夫婦のお目当ては、Crystal Kayさんだったりします。
ドラマの主題歌で聞いたりしますが、生の力強い歌声と元気溢れる軽快なステップ、そしてあの笑顔に、すっかり虜。
横浜海の見える丘公園でのライブは、ここ数年の楽しみです。
そして、偶然にもチケットサイトのイープラスを眺めて見つけたのが、ミュージカル「ピピン」。
Crystal Kayさんは、リーディング・プレイヤーと呼ばれるこのミュージカルのキーとなる役割りを演じています。
歌の方は、案の定力強く、そして軽快なステップをわたしたちに見せてくれました!冒頭から、そんなに上まで行っちゃうの!という感じです。具体的には、観劇してくださいね。
でも、主役では無いので歌声にはもの足りず。ラストに盛大に歌ってくれると、なおよかったんですけどけね~。
中尾ミエ
出番は多くありませんが、ピピンのおばあちゃん役で、中尾ミエさんが出演されています。歌声は衰えを知らず。さらに、空中パフォーマンスまであって、体力も若者に負けない!
とってもパワフル。
「元気があれば何でもできる」を本当にやっちゃいました。
上演時間
13時00分に開演し、幕間に20分間の休憩を挟んで終幕は16時30分ごろ。
前半には、冗談を交えた台詞と演技があって緩く感じたはずなのに、少しずつ役者の演技に熱が入ったのか、それとも単にわたしが舞台の中の世界に引き込まれたのか、はたまたこれこそが演出家の計算だったのか。
いずれにせよ、幕間に入る頃には、視線がピタッと舞台から離れなくなってしまいました。
サーカスのような、シルク・ドゥ・ソレイユのような、さらにはマジックのような「ピピン」。
ネタバレ
観客に向けてこの舞台を導くリーディング・プレイヤーCrystal Kay。自ら監督するかのように、舞台上で演技する役者を叱責します。そして、時折口にするマジックという言葉。
役者たちが、それぞれ観客に語りかける。
舞台の上の歌声に合わせ観客が送る手拍子、そして最後のスタンディングオベーション。
このミュージカルは、舞台の上で役者が演じるのではなく、東急シアターオーブに集まった観客も含めて演じるマジックでした。
そう、誰もがCrystal Kayが演じるリーディング・プレイヤーの手の中にあった。
それが分かるのは、ラストに用意された、充実した意義のある人生をもたらす、燃え盛るクライマックス。
公式サイトよりスクショ引用
それでは、ここら辺でわたしもクライマックスに。