2019年の今年も、あっという間に鳥越神社の夜祭が終わりました。今年は、土曜日の夜にある各町会神輿の渡御から、東京一の本社神輿と高張り提灯の行列まで、しっかり見てきました。
神輿を追いかける先でまた神輿を見つけ、夜には幻想的な本社神輿の渡御に感動!たくさんの屋台もありましたが、今年は食い気よりもとにかく神輿でした。
毎年6月9日に最も近い日曜日に、蔵前橋通りに面した鳥越神社の例大祭が行われます。三社祭、蔵前神社、第六榊神社と、この界隈ではお祭りが続き、最後にあるのが鳥越神社です。
見どころ
- 氏子町会の神輿約20基が渡御し、鳥越神社境内に。
- 鳥越の夜祭りと呼ばれる、提灯神輿。
- 重さ千貫(4t)都内一の大きさを誇る本社神輿、通称「千貫神輿」。
- 鳥越神社の周辺にあふれる屋台。
土曜日
土曜日の昼間は、お囃子行列や子供神輿が町中を楽しくしてくれます。たくましいお神輿を担ぐ声が聞こえてくるのは、夕方から。
18時45分ごろ、6月のまだ明るい時間に各氏子町会を出発した町会神輿が、続々と鳥越神社に集まってきます。下町らしく、沿道にたくさんの屋台があって人が溢れる中を、お神輿が突入!
鳥越神社に集まる町会神輿
鳥越神社の前に到着すると、提灯のろうそくに火を灯して境内に入る準備完了。日が暮れ始めて、夜祭りの開始です。
合図とともに、次々と町会神輿が鳥居をくぐって中へ。奥では、担ぎ手と同行者の一同が、手ぬぐいや帽子などの被り物を脱いで、宮司による清祓いを受けます。
境内に訪れた静寂
清祓いが始まると、その瞬間、騒がしかった境内が静寂に包まれたのです。強面の担ぎ手も、この時ばかりは静かな時を過ごしたのでした。
陽が暮れると荘厳な雰囲気に
なんとも荘厳な町会神輿。
暗闇に輝く鳳凰と提灯を見ているだけで、心を奪われそう。いつまで見ていても飽きません。
高張り提灯を先頭に進む神輿
それぞれの町会に戻った町会神輿は、町会内を渡御して御神酒所で解散となりますが、例えば蔵前の三桂町会であれば、高張り提灯に続いて特徴のある唄を歌い、その後ろに激しい神輿が続きます。
町会ごとに、異なる伝統があるようです。
暗闇の中に光る提灯神輿は、本当に美しい。
本社神輿(千貫神輿)
お、大きい。
町会神輿を二回りも大きくした、神輿。
鳥越神社本殿の傍には、本社神輿が翌日の出番を待っていました。
神輿も大きいのですが、とにかく担ぎ棒が太く大きい。20センチ四方はありそうな使い込まれた担ぎ棒が、千貫神輿とも呼ばれる本社神輿の重さを物語っています。
ちなみに、日本全国に千貫神輿と呼ばれる大きな神輿があっても、元祖千貫神輿はここ鳥越神社の本社神輿だと言われています。
日曜日
それぞれの町会において町会神輿が渡御し、氏子地域のどこに行っても神輿一色です!形や大きさの異なる多数の神輿。
セイヤッ、ソイヤッ、セイヤッ、ソイヤッの掛け声が響き渡る。
担ぎ手の邪魔にならぬよう、電柱の影や沿道の凹みから、シャッターチャンスを窺いました。
本社神輿
そして本社神輿。
日曜日の朝6時30分に発輿式を終えた本社神輿が、担ぎ手を替えながら1日かけて各町会を渡御していきます。
春日通や蔵前橋通りといった大通りさえも通行止めにして、ご覧の通りの荒々しい様子。
荒々しく、喧嘩も。
春日通りでは、取っ組み合いの喧嘩が起こって警察官の笛が鳴り響いていました。担ぎ手の交代にはルールがあるのでしょうが、ほんとに強引に引き剥がされているように見える人もいましたよ。
重い本社神輿であっても上に持ち上げて、その瞬間にワーッと歓声が響きました。必然的に担ぎ手が多くなるから、より一層の迫力。
宮入道中(高張り提灯と提灯神輿)
さらに日が暮れて19時を過ぎると、いよいよ宮入道中と呼ばれる、鳥越神社への道のりです。
全ての氏子町会の高張り提灯を先頭に、唄とともに本社神輿が進んでいきます。昼間の威勢のいい渡御とは違い、ゆっくりと進む神輿に目を奪われました。
そして、本社神輿は午後9ごろまでに鳥越神社に宮入りし、今年の例大祭は終了しました。
長いようで短い、あっという間の2日間でした。
屋台
鳥越神社の境内に屋台はありません。
近くの路地の沿道に、ずらっと屋台が並びます。
馴染みのものからタイラーメンまで。
定番の広島風お好み焼きが、晩御飯になりました。
来年は担ごうと思う
町のいたるところから聞こえてきたお囃子と神輿を担ぐ掛け声。来年は担ごうと、まずは身体作りを考えたのでした。
2日間、担ぎ続けられる体力と筋力。
体幹もしっかり作ろう。