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旧岩崎庭園は上野駅から近い洋館と庭が素敵なところ

この記事では、不忍池から近い台東区池之端にあって、敷地内には当時の洋館が残る「旧岩崎庭園」を紹介しています。

ざっくり説明すると、

  • 三菱創業者「岩崎弥太郎」の長男、第三代社長「久弥」の旧本宅
  • 明治29年に竣工した本物の洋館が現存
  • ホラー映画に出てきそうな雰囲気
  • マイナスイオンを感じる芝と木々

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「旧岩崎庭園」の場所

旧岩崎庭園は、その地名の通り不忍池の南西の端にあり、かつては南にある区立切通公園や湯島四郵便局、西にある関東財務局 東京財務事務所に至る区画の一帯が、その敷地でした。550坪の建て坪にあった和館は、かつて14室が設けられていましたが、文化財保護の意識が薄かった戦後昭和44年までに、大部分が解体撤去されてしまいました。現存するのはわずか4室ですが、それでも当時の作りの良さが伝わってきます。

マップ:旧岩崎庭園周辺

 

重厚な塀の中を歩く

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正門のところに自転車を停めることができます。

旧岩崎庭園を取り囲むレンガの塀は、元々は瓦を葺いた黒塀でした。正門付近の数メートルだけ再現されています。また、庭園自体は敷地の中でも高台になっていて、木々を仰ぎ見ながら受付まで進みます。歩いているとヒヨドリの鳴き声が聞こえてきて、上野やアメ横の喧騒がすぐ側にあることを忘れてしまいますよ。

 

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受付で入場券を購入します。

  • 13歳以上 400円
  • 65歳以上 200円
  • 小学生以下 無料
  • 都内在住の中学生 無料

料金を支払ってチケットを受け取りましたが、内外を隔てるゲートは無く、チケットの半券を切ったり、係員に見せたりすることもない、性善説に基づく入場システムです。

 

ジョサイア・コンドル設計の洋館

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残念ながら、北面は2018年10月下旬まで修復工事中です。最も洋館らしさを感じる階段塔が足場で囲まれているのは残念でした。

設計は、イギリス人建築家のジョサイア・コンドル。現在の東京大学工学部建築学科で教鞭をとり、辰野金吾ら、近代の建築家を育成した人物です。

ジョサイア・コンドルが設計した建物では、丸の内の三菱一号館(現在の一号館のオリジナル)、鹿鳴館(明治期の国賓・外交官接待施設、現存せず)、男爵古河虎之助邸(古河庭園内に現存)などを手がけています。

辰野金吾は、ジョサイア・コンドルが退官した後に東京大学で教鞭を取った建築家で、東京駅や日本橋の日銀本店や大阪等数カ所の日銀支店を設計した人物として有名です。

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南面にはバルコニーが備え付けられていて、均整のとれた柱が美しい。一時期は内部の撮影を許可していましたが、大河ドラマ「龍馬伝」のロケ後、特別に許可された日を除いて再び禁止されてしまいました。何かトラブルがあったのでしょうね。

前に訪れたときは許可直前で、今回は再び禁止されているという、タイミングの悪さ。

 

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東面にはサンルームがありますが、これは竣工後14年程経ってから増築されたものです。

内部は、天井がとても高く、全ての部屋が大きな空間という感じです。そして、どの部屋にも備え付けのオイルヒーターがあり、立派で贅沢な作りと引き換えの冬の寒さが伝わってきます。実際、この洋館は来客用に使われ、日常生活には隣の和館を使用していたそうです。

また、内部には地下へ続く階段があり、暗くホラー映画に出てきそうな雰囲気が漂っています。実のところは、ビリヤード場に続く地下通路があったりするのですが。

終戦後はGHQに接収された歴史がありますが、今も現役で使用できる程度の状態を維持しています。

 

日常生活の拠点だった和館

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三菱総帥の岩崎久弥氏ですが、こちらの和館で質素な生活を心がけていたそうです。この大きな和風建築の内部は、まるで京都の二条城のような柱と天井を有していました。現存するのは4室ですが、当時は14室あったというからいかに大きな邸宅であったかがわかります。

 

緑が多い庭

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庭には立派な木々が残り、鳥たちの憩いの場となっていました。この日にはちょうど桜が満開となり、綺麗な写真が撮れましたよ。

 

まとめ

それほど見るものがたくさんある場所ではありませんが、日本を代表する企業である三菱ゆかりの場所のひとつとして、歴史に触れることができる場所です。庭は綺麗に手入れがされていて、そこにいるだけでとても気持ちがいいので、天気の良い日には、日頃のストレスから脳をリフレッシュできますよ。

 

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軍艦島のような異様で独特の雰囲気を持つのがこちら。かつての岩崎邸の敷地に建設されたマンションです。場所柄、1969年築にもかかわらずこのエリアのプライスリーダーとなっている大規模マンションです。独特の雰囲気は、どの住戸にもバルコニーが存在せず、エアコンの室外機が外壁に並んでいるからです。

 

では!

 

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