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鳥越神社の例大祭は都内最大級の千貫神輿を担いで進む

鳥越神社の例大祭(鳥越まつり)は、神輿の数としては44ヶ町100基といわれる三社祭よりも少ないのですが、それでも18ヶ町の神輿が、氏子地域を渡御します。そしてなんといっても都内最大級の千貫神輿「御本社御輿」が渡御する姿は圧巻です。

6月の蔵前周辺では、少し歩くだけでお祭りの音が聞こえてきます。例えば、浅草の三社祭、蔵前神社の例大祭、そして鳥越神社の鳥越まつり。三週連続で神輿と担ぎ手の伊勢いいの良いかけ声が聞こえてきます。台東区では浅草の三社祭が最も有名かもしれませんが、本日は、鳥越神社と鳥越まつりをご紹介します。

 

2019年(令和元年)はこちら

 

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西暦651年に村民が白鳥明神を祀ったのが始まりである鳥越神社は、江戸開府の頃、第六天榊神社と熱田神社とともに鳥越の丘と呼ばれた山にあり、社領2万坪を有していました。しかし、蔵前の町名の由来となった浅草御蔵を造営するために土地は幕府に接収され、鳥越の丘は土地造成用の土砂として削られてしまいました。その鳥越の丘の跡地に残ったのが、現在の鳥越神社です。熱田神社は台東区今戸へ、第六天榊神社は隅田川に近い蔵前一丁目に移転しました。

 

ここ鳥越神社では、6月9日に近い土曜日・日曜日に例大祭「鳥越まつり」が開催されています。土曜日の午後から氏子町内の大神輿・小神輿が渡御し、翌日曜日の早朝に御本社神輿の宮出しがあり、氏子界隈を渡御して、鳥越の夜祭りと呼ばれる高く掲げられた提灯道中の後、午後9時に宮入りします。

 

土曜日の夜の神輿

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土曜日の夕方から町内を渡御した町会大神輿が、町会の会館前に戻ってきてこの日のクライマックスを迎えていました。氏子は、昔の町割りによる町会単位で組織されており、写真の提灯にある三桂会が示す行政区域は、現在ありません。三桂会は、蔵前4丁目の一部地域が氏子となっていて、それは昔の浅草桂町と重なります。

ろうそくを灯したゆれる提灯が、とても幻想的。

 

日曜日の神輿

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日曜日は、ついに千貫神輿と呼ばれる鳥越神社の本社神輿が氏子地域を渡御します。千貫とは3,750キログラムであり、鳥越神社の神輿は戦前から有名なものだったようです。また、下町特有の狭い路地を渡御していくため、担ぎ棒が短くなっており、他の地域の神輿と比べて担ぎ手一人当たりの負担が大きいとか。確かに、見ると神輿本体の大きさのわりに、担ぎ棒まで含めた全体はコンパクトでした。

 

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蔵前・浅草界隈に住んでいるのか、外国人の女の子まで腹掛を着てお祭りに参加していました!ベリーキュート。

 

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本社神輿のすぐ後ろには、馬に乗った鳥越神社の神主さん。

 

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千貫神輿となると、大怪我もありうる。レスキューキットを担いだ消防署員も後方からついていきます。

 

エア足袋

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最近のお祭りは足袋も進化していました。昔、漫画こち亀で両さんが販売していたエア足袋そのまんまのものが、流行中。ある氏子地域では、ほとんどの人がこのエア足袋を履いていました!

 

 

鳥越神社

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蔵前橋通り沿いにある鳥越神社。ガチムキの狛犬にびっくり。秋葉原のある末広町や、浅草橋、蔵前駅から徒歩で行けます。お祭り2日目はあいにくの雨となり、境内に人はまばら。普段は参拝客が多いとは決して言えない神社ですが、この日ばかりは夜祭りの時間になると、大勢の人でごった返します。

 

鳥越神社周辺の露店

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鳥越神社の周りにずらっと並んだ露店の数々。場所によってはマンションのエントランスを塞いでいて、祭り優先の土地柄が見えました。有名神社のすぐ側では、こんなことが起きるんですね。これは覚えておいた方がよさそう。

 

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とはいえ、祭りといえば露店ということで、私たちも広島焼きと宮崎地鶏を購入。だいぶ割高ですが、路上で食べるこれがなぜかうまい。

 

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露天商が設置したパラソルの下で、食事タイム♪神輿を担ぐわけでも、何かに参加するわけでもなく、ただその地域に住んでいるというだけ。それでも、そこにいるだけで地域と一緒になって楽しむことができるのが、祭りの醍醐味ですね。

20時過ぎから21時まで続く高張り提灯に囲まれた本社神輿が進む宮入道中は、下町の威勢の良さを感じる、最高のフィナーレです。各地域の氏子や観光客が集まり、蔵前橋通りを埋め尽くします。

昼の神輿とはまったく違う顔を見ることができますので、来年は夜祭りをレポートしたいと思います。

 

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地域の子供たちも、大きさこそ違えど本格的な子供神輿を担いで頑張っていました。

 

最後まで、お読みいただきありがとうございました。