台東区の浅草は言わずと知れた観光地であり、今日も国内外から多くの観光客が訪れています。雷門や仲見世、浅草寺が有名ですが、じわじわと人気が高まっている場所が、浅草寺の言問通りを挟んだ北側一帯の「奥浅草」と呼ばれる地域です。おしゃれなカフェから芸者さんが通う料亭まで、住宅街の中に点在しています。
本日は、その奥浅草の中でも、言問通り沿いに古くからあるおにぎり屋「浅草 宿六」をご紹介します。
奥浅草 浅草宿六の場所
千束通り商店街の入り口近く、都営バス亭「奥浅草」の前にある赤いおにぎりの看板が目印の、宿六です。上の写真では、奥にあかりが光る通りが、千束通り商店街となります。昭和29年からこの場所で営業し、建て替えを経て、こちらの三代目の息子さんがお昼の営業を開始するのに合わせて、若者でも入りやすいおしゃれな店舗に改装されました。以前は緑色の壁の、時代を感じる内装だったといいます。常連さんは、そちらの方がお好みだったとも。わたしは昔を知りませんが、清潔感のある今の姿が好きですね。
停留所「奥浅草」は、路線と上下線で合わせて4ヶ所もあります。いずれも近くではありますが、千束通りと言問通りに別れているので、降りた場所によっては現在位置を勘違いしないように注意しましょう。
店内の様子
小上がりの座敷とベンチを組み合わせたモダンなテーブル席。席数は多くありませんが、中央の小上がりには荷物を置いたりお子さんを座らせたりと、使い勝手が良さそうですね。
ひとりだったらカウンター
メニューだけでなく、おにぎりの種を見ながら選べるのがカウンター席の醍醐味。どれもこれも食べたくなってしまいます。お一人だったら迷わずカウンターに!でも食べ過ぎに注意。
注文手順とおにぎり
着席後、まずはお味噌汁を飲むかどうか尋ねられますので、注文するなら壁にあるメニューから選びましょう。時期によって変わると思いますが、なめこ・ワカメ・シジミが定番。赤味噌仕立てのお味噌汁がおにぎりに合うんです。
続いておにぎりを注文
おにぎりは、よく見かける種から珍しい種まで豊富に用意されています。おひとり3つぐらいまでは、一度に注文してしまいましょう。
おにぎりは注文を受けてから作ります。おかみさんは使い慣れた型枠を使って、丁寧にでも素早くおにぎりを握ってくれます。
注文したおにぎりは、このように籠に乗って提供されます。カウンターの場合は、2個目以降は手渡しで、テーブル席なら籠から取って受け取ります。混雑具合にもよりますが、食べるペースに合わせて握ってくれるのがありがたいですね。だから常にパリッとした海苔で食べられる。加えて、一緒に籠に乗ってくる沢庵が美味しい。
江戸前で獲れた大きめの海苔をふわっと巻いて出してくれます。できるだけシャキッとした海苔を食べる配慮ですね。
タラコは、ご覧の通り大きなものがゴロッと入っています。コンビニのおにぎりではこうはいかないですよね。
こんぶ
甘く煮込んだこんぶもわたしのおすすめです。コンビニのこんぶでは味わえない、しっかりして食べごたえのあるこんぶ。
まぼろしのおにぎり「ねぎ」
油ものの種が無いおにぎりに、油を加えようと考え出した一品です。ただし、おかみさんとしては肉は使いたくない。そこで、油揚げをねぎと一緒に炒めることで、油を感じるおにぎりができました。注文の都度、炒めて種を作る手間がかかるおにぎりです。だから、混雑しているときやおかみさんが疲れているときには提供できません。また、油が滲み出てくるので、このおにぎりだけはテイクアウトもできません。
まぼろしのおにぎり!?
ぜひお試しあれ。
なお、お値段の目安は
お味噌汁とおにぎり5個で
1,800円です。
お酒もあります
お酒とお新香も注文しました。お新香は沢庵ときゅうりの浅漬けかと思いきや、斬新な酢の物でした。その日によって異なる手作りがいいですね。
お酒の方は、新潟玄米酒です。ここでおにぎりとお新香を食べながらお酒を飲めば、すでに浅草通のひとりですね。
おまけ
カウンター席では、おかみさんや常連さんから、地元ネタをお聞きすることもできます。大鷲神社の酉の市(特に週末に当たると激混みだけど、開催日になった深夜0時に行くと、境内に入りやすい)のことだったり、テレビで放送された嵐の松潤が来店したことだったり。
おにぎりという性質上、ご飯をが切れて早仕舞いする日がありますから、直前でよいので電話で確認してから尋ねると間違いがありませんよ。また、臨時休業等は、店舗(三代目)のインスタグラムがありますから、そこでチェックしましょう。
お店のデータ
■営業時間
11:30-17:00
18:00-02:00
■定休
昼の部:日曜日
夜の部:火曜日と水曜日
■住所
東京都台東区浅草3-9-10
■席数
カウンター8席
テーブル2卓8席
■全席禁煙
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