先週の東京新聞夕刊の記事に、「新たな肖像、尊氏の本命」とありました。小学校・中学校時代の教科書にあった足利尊氏の騎馬像には、疑義があることは知っていました。高師直、高師冬らが使っていた高家の家紋があるにも関わらず、なぜ足利尊氏なのか。
権威の都合で誤りが改められないと考えていました。そして、今になってはっきりした肖像画が出たとか。
朝日新聞ウェブ版の記事にも。
足利尊氏の顔、これで決まり? 中世肖像画の写し発見:朝日新聞デジタル
足利尊氏といえば、六波羅探題を滅亡させ、その後は征夷大将軍となり室町幕府を開いた人物です。新田義貞とは源義家の子、義国から分かれた同族であり、建武の新政後に二人は争うことになりました。
足利尊氏とされていた子供の頃にみた教科書が、今では騎馬武者像とされているらしいです。ただの騎馬武者なのに、教科書に載せるんですかね。
家紋が違うという昔からの疑義は、これで完全に訂正され、高師直とされるのでしょうか。
本日は、その新たに明らかとなった足利尊氏公のご尊顔を拝見するため、
栃木県立博物館
に行ってきました。
皺くちゃですいません。捨てるつもりでバッグに押し込んでしまいました。
ところで、9月16日から始まっているのに、記事になるのが遅くないですかね。
過去に、京都等持院にある足利尊氏公の墓所を訪ねたことがあります。そこは足利家と縁が深く、殆どの歴代将軍の木像が安置してあります。足利尊氏公との面会は、これで二回目になりました。
観覧は展示の最終日
で、特別展の最終日、東武ローカル線で宇都宮まで行ってきました。なかなか遠い!
東武宇都宮駅から4号線日光街道を30分かけて歩きました。グーグルマップをざっと見た感じでは、10分ぐらいだと思っていたんですが、スケールが違ったみたいです。地方を甘く見るとヤバイっす。
雨の中、栃木県立博物館に到着!
歩いてここまで来てるヤツはワタシぐらい。
駅から幹線道路に出てここまで、歩いている人は0、ゼロでした。車社会ですね。
特別展 中世宇都宮氏
これこれ、これです。
入場料は1,200円。
思っていたより高めでした。。。
でも、中は広くて綺麗。常設展があることは全く認識していなかったので、これなら満足できるかも。奥にはレストランもありました。
常設展示は恐竜の化石から始まって、栃木の遺跡や古墳、武士団、宇都宮空襲、最後にカラーテレビです。📺
近代はあまり興味ないんですが、縄文時代はもちろん、大和朝廷の時代から大きな遺跡がいろいろあって、中世から重要な土地と認識されていたことに驚きました。
館内はいくつかのスポットで写真が撮れましたが、特別展は全面的に撮影禁止。ご紹介できないのが残念。
しかし、さらに残念なことが。
それは、一番の、唯一の目的、
足利尊氏公の絵
まさかの
テッカテカの
レーザープリンターの
印刷物でした。
スチレンボードに貼り付けて、ご丁寧にダイレクトに虫ピンまで刺さってました。
悪いのは博物館ではなく、記事。
足で取材していないか、歴史に興味が無い人物。
足利尊氏って誰?みたいな記者か!
記事はもっと丁寧に書きなさい!
それを信じて読んでる読者がいるんだよ!
栃木県立博物館の展示そのものは、少し複製物が多い印象があるも、全般的に良かった。学芸員さんの努力を感じました。展示全体を通せばが楽しかったのは事実。
しかし、今回の目的である足利尊氏公の肖像画があれでは、新聞にあった写真と変わらない。
記事の書き方がねぇ。
残念!
帰りは、佐野ラーメンと宇都宮餃子を食べて、餃子のお土産を買って帰りました。
- 栃木県立博物館
- 栃木県宇都宮市睦町2-2
- JR宇都宮駅より、東武宇都宮駅の方が近いです。